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■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2021/11/20 理性心の正体
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理性心で本能心が統御できるならば、
何も人生というものは
苦労する必要はありゃしないんだよ。
学問が豊富になって、
いわゆる学者、識者とならないまでも
常識の中が非常に理知で
豊かにされたならば、
みんなこの本能心が
完全に整理できそうなもんだが、
そうはいかないんです。
だから、もう二千年も前から
孔子がすでに言っているだろ。
「学んでいよいよ苦しみ
極めていよいよ迷う」と。
いい悪いがわかればわかるほど、
人間は苦しいんですよ。
中村天風
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▼理性心と本能心が衝突した例
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(以下、『心に成功の炎を』第5章より
引用抜粋)
理性心が負けまいとして
本能心と組んずほぐれつしても、
理性心は勝てません。
もう酒飲みなんていうのは
しょっちゅう負けてるね。
医者から、
2本以上晩酌飲んじゃいけませんよ、
体にさわるからと言われてるんだ。
3本目を飲みながら、
「医者、飲んじゃいけねえっていうから、
よそうかなあ。けど、飲みてえんだからなあ。
半分だけ飲もうか」
「そんなけちけちしないでもって、
みんな飲んじまいなさい」
「けど、医者が飲んじゃいけねえってものを
飲んじゃ悪いような気もするが」
これは理性ですよ。
今度は肉体の方から、
「いいよ、飲んじまえ」と腹の底からくると、
「まあしょうがねえ、飲んじまえ」
そうすると、また一本じゃ足らない。
「もう一本つけねえか」
この心の衝突がはじまると、
金や知識があっても、
はたから幸福そうに見えても、
人間の精神生活の内部はもうゴチャゴチャに
なってしまうんです。
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