ボクは大学生の頃から燗酒を嗜んでいました。
夏でも四畳半のアパートの窓辺に腰かけて、燗瓶(かんぴん)から猪口に注いだ熱燗をチビリチビリ飲んでいました。
燗瓶とは直燗をつけられる陶製の平べったい徳利のようなもので、父が愛用してたものを真似したのです。

好んで呑んだのは剣菱。
懐が寂しい時は、爛漫か両関の二級酒、どちらも秋田の酒で、当時の東京では、どこの酒屋にも置いてありました。
爛漫はやや甘口で、両関はスッキリしてたように思います。
その裏付けがこの、埴生荘のボクの部屋の写真にも残っています。

その剣菱ですが、灘の酒なのに、当時は東京では売られてても、帰省の折に求めようにも、四国にはまだルートが無かったのです。
実家が酒屋ですので、そこら辺りはハッキリ覚えています。
さて、本題。
ここでは、その一つ上のクラスである、黒松剣菱のご紹介です。
一言で言えば、濃醇で甘口です。
昨今の流行りからは一線を画すお酒でしょう。
ただ、そのコンセプトや造り手の矜持には唸るものがあります。
では、どうぞ。
口に含んだ瞬間に濃厚な香りがふくらむ、米の豊潤な味わいを引き出した逸品。
存在感のある旨みは酸味や辛みと相まり、口のなかで幾重にも広がる、いっそうまろやかなコクへと昇華。
鮮やかなキレが、上品で心地よい余韻を残します。
永正2年(1505)以前の創業以来、伊丹から灘へと醸造の舞台を移しながら、500年以上にわたり剣菱は造り続けられてきました。
剣菱の商品には、精米歩合のラベル表示をしておりません。
理由は、毎年異なる条件下で育ったお米のできに合わせて精米歩合を変えているからです。
すべては、変わらぬ味を守り続けるため。
“肩書き"よりも“味"。
それが、剣菱酒造のポリシーです。
剣菱の酒は一般的な日本酒のように無色透明ではありません。
それは、ろ過をし過ぎて色と一緒に旨みまで抜けてしまわないよう調整しているためです。
剣菱の色の濃さは、いわば味の濃さの証といえます。
黒松剣菱は、主に熟成1〜5年の原酒をブレンドすることで、より濃厚な旨味を引きだしています。
原材料・成分
米、米麹、醸造アルコール
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