「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」大塚博堂(有村架純)
今月からケータイのプランを掛け放題にした
でも話す相手がいない
そこでいつものモーソーが始まった
あの頃のキミと話せないだろうか
となれば、ボクだってあの頃に戻らなきゃ
45年前の二人に戻れるだろうか
そりゃ無理だ
じゃあ、現実の二人ならどうだ
あの頃一度だけ訪れたキミの北国の実家は今でもストリートビューに存在する
ただ、今でも空で覚えてる電話番号の区切りが変わってる
市外局番と局番の数列が変わったんだね
で、肝心のキミはどうなんだろう
生きてる?
もういない?
お互いがお互いを必要としながら出した結論
辛い別れの元凶が、そんなはかない思いを呼び起こす
今でもたまにこうして考えるけど
さりとて、いまさら、その結果を知ってどうなるっていうんだ
そんなことはわかってる
その反面、今話せるとしたら、どんなことを話せばいいんだろう
なんてグタイテキに思いを巡らせたりするけど
やっぱり、アンタッチャブルでいいんだ
今でもボクの心の中にいるあの頃のキミがいいんだ
だからアンタッチャブルなんだ
それでいいんだ
それがいいんだ
などと独り言ちながら、ほろ酔いの老体を夜風に任せる
「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」大塚博堂(有村架純)
