2021/10/13 心の操縦
私淑する中村天風翁の言葉を中村天風財団のメルマガより引用連載します。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 中村天風 | 一日一話
元気と勇気が湧いてくる、哲人の教え366話
2021/10/13 心の操縦
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
現代人が心を完全に操縦できないで、
招かなくともよい不幸や苦悩を
味わっているのは、
あまりに実在意識を過重視し、
潜在意識の存在をおろそかにするため、
潜在意識の運用が
不完全になっているからである。
ちょうど、馬術の心得の乏しい人が
駿馬に乗った時、馬の静穏の時はともかく、
何かの拍子で馬が暴れ出すと、
たちまち混乱に陥り、
完全にそれを操縦するどころか
しまいには振り落とされてしまうのと似ている。
人生は心の操縦を完全にすることが
先決である。
中村天風
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼潜在意識の作用
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(以下、機関誌『志るべ』に掲載された
『研心抄』現代語表記版第5章より引用抜粋)
われわれの心理作用の90%までは、
潜在意識の作用で行われている。
ところが多くの人は、
精神活動の直接の対応に
当っているという関係から、
実在意識を潜在意識よりも
重視して考える傾向がある。
しかし実在意識の精神活動も
単独に行わる場合は
実際において極めてまれで、
ほとんど潜在意識の作用から
内的影響を受けて行われているのである。
たとえば何か考えごとをするというとき、
表面的に観察すると
実在意識だけで行っているようであるが、
その実は潜在意識の作用が
その大部分を助成し補っているのである。
それはこういうことに思いを巡らせれば
すぐに分かると思う。
すなわち何か難しい問題に直面し、
一生懸命その解決方法を
考えることに専念しても、
どうも適当な名案が心に浮かばないようなとき、
いわゆる考え疲れて
一時その事柄を心から投げ出すか、
でなければ
そのとき急に他の用事などに心を対応させて、
その事柄から心を離したというような場合、
言いかえるとまったくその事柄と心との関係が
中断されているとき、
ふと考えるともなくよい名案や正しい判断などが
心に浮かんでくるということは
誰もが実際に経験のあることと信じる。
そしてこの現象はもっぱら潜在意識の作用に
原因するものなのである。
--------------------------------
