今年も日本晴れの祭り日和。
キンモクセイの匂いもかぐわしい。
先日ご来店のお客さんとの会話。
私より一つ年長のその方は、私が太鼓台好きなのを知っている。
「もうかき棒にまがりにいかんのかな。」
「息子がかくようになったら、親父は卒業ですわ。」
でも、実のところ本音は微妙に違う。
父親の認知症が発症した7年前から、私は太鼓台に触れてない。
家族に一人でもそういう者が出ると、おまけに商売屋であるうちでは、大黒柱である私が抜ける訳にはいかない。
と同時に、父親との世代交代という意識が、私を浮かれ気分から脱却させたのかも知れないとも感じている。
とはいえ、餓鬼の頃から慣れ親しんできた太鼓台に対するそこはかとない思いは消えることがないのも事実なのである。
父親が旅立って早5年。
ボチボチ私の中のそうした情熱が、あたかも消した筈の焚き火の燃えかすの中に火種が残っているかのごとく、チラチラ見え隠れし始めた。
え?
もしかして来年は法被に袖を通す気!?
自分のことながら、まるで人事のように眺めているのが我ながら可笑しい。
それもよかろう。
但し、人繰りが出来ること、きちんとした経営状態にすることが大前提。
そうでなければ、私は永遠に太鼓台の重みをこの肩で楽しむことはしない。
その為にも頑張るのである。
そして、そのときには、こううそぶこう。
「祭りに商売なんかやっとれませんわ」・・・
