宝島のチュー太郎

20年続けたgooブログから引っ越してきました

    冬でも生のまま舐める、店主はそれが好き

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土居の家 その5




土居高校と、雑貨屋の間の道を進むと、大きななにかの木を巻くように道が蛇行していて、その先に幼稚園があった。

その裏は川だった。
帳面に毎日季節のシールを貼ってもらうのが嬉しかった。
特に、5月のアヤメが印象に残っている。

夏は眠くないのに昼寝をしなければならなかった。
冬は弁当を湯煎して温めてくれたように思う。

綺麗な先生がいて、とても好きだった。
多分、あれが初恋だったと思う。

今、その幼稚園はない・・・というよりも、記憶通りに道が蛇行してないから、面影すらもない。
ただ、川はあるから、もしかするとこの辺りだったのかな程度の見当である。

土居高の左手にはお寺がある。
お釈迦さまの誕生日に甘茶を飲ませてもらったような記憶がある。
そのお寺の斜向かいの家に同級生がいた。
もう名前すらも覚えてないけど、後年、東大に進学したと聞いた。

お寺を少し行ったところ(今の木村チェーンの前)にサトウキビ畑があった。
悪ガキと一緒にそこに潜り込んで、それをチューチュー吸った。
甘いには甘いが、歯が疲れる。

土居高の前は星田という本屋がある。
ここも同級生がいた。
裏の庭にある便所を時々借りた。
この頃チューインガムというものが初めて売り出されたように記憶していて、ロッテのそれをこの星田の本屋で買った。
一等最初の感想は紙を噛んでいるような感じだった。

土居高から幼稚園への道を反対方向に少し入って右に曲がったところに神社があって、その前に野村という同級生の家があった。
ここへ、夜、父とお邪魔したときに、父親同士が呑んでいたのがサントリーの角瓶だった。
この同級生は確か「まあくん」と呼んでいた。
近くなので一番仲が良かった。
よく一緒に幼稚園に通った。
ある日なにかのはずみで喧嘩になって、帰りがけに投げた石があろうことか本当にまあくんに当たってしまい、額から血が出て、当然の成り行きとしてまあくんが激しく泣いた為、そこのおばさんが出てきてこっぴどく叱られたことを覚えている。

星田の本屋の隣は豆腐屋である。
時々母にお使いを頼まれて、油揚げを2枚なんていう買い物に行った。
すると、新聞紙にそれをくるんでくれる。
これが、揚げたての場合、実にいい匂いがするのである。
結局誘惑に負けて、帰り着く頃には、2枚が1.5枚になることがよくあった。
そんなとき母は私を「お稲荷さんみたいな子やな。」と言って笑った。

でも、あのときの揚げたての油揚げはとっても美味かった・・・


あの頃無かった道が出来て様相が変わってしまったが、あの頃のぼくんちの周りはこんな感じだった