『カラマーゾフの兄弟』の翻訳者
高校時代、すなわち40年余り前に一度挫折したままの『カラマーゾフの兄弟』を読んでおこうと思った。
ただ、この古典は幾人もの訳者がいる。
外国の小説というものは、それを翻訳する人の感性次第で如何様にも変わるものであろうことは想像に難くない。
確か、数年前にロシア文学の翻訳を次々と上梓して、その評価が高かった亀山郁夫という学者が居た筈。
しかし、評価といっても、僕が目にしたそれは確か、出版社の宣伝だったろうから、アテにはならない。
そこで、ちょっと確認しておこうと調べてみた。
まずはamazonのレビュー。
絶賛する人もいれば、意訳が稚拙だとこき下ろす人もそれなりにいる。
ほぉ~そうなんだ。
更に調べてみると、こんなページに行き当たった。
連絡船 ── 亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』がいかにひどいか
ここまで辛辣に主張するには、それなりの信念が要る。
更に調べてみると、その論調が彼のみに留まらない。
そこまで言われると、逆に読んでみたくもなるが、ここはやはり、一等評価の高い原卓也訳をまずは読むべきだろう。
酔狂はその後。
だって、僕の時間はそんなにふんだんに残されている訳ではないのだから・・・